労働問題

1 労働問題の多様性

労働問題は、最も身近な法律問題の一つと言えるでしょう。その内容は、リストラ、懲戒・解雇、残業代未払い、賃下げ、労働災害などの典型的問題から、パワーハラスメント・セクシャルハラスメント、偽装管理職、期間雇用、偽装請負、違法派遣労働、メンタルヘルスを巡る休職・解雇などの今日的問題に至るまで、極めて多岐にわたっています。
解雇など使用者と労働者の個別的な関係での紛争を個別労働紛争といい、ストライキのように労働組合がかかわる紛争を集団的労働紛争といいます。かつては、労働問題の中で集団的労働紛争が中心的な地位を占めていましたが、最近では人事労務管理の個別化や雇用形態の変化等に伴い個別労働紛争が増加してきています。
また、近年、経営環境・雇用環境が大きく変化してきていることから、法改正や新法の制定が頻繁に行われ、裁判においても重要な判断が続出し、行政の通達や運用にも大きな影響を与えてきています。 さらに、労働問題は、紛争解決手段も非常に多様です。労使間における任意の交渉の他、公的紛争解決機関を使用した手続として、裁判所における訴訟・労働審判・民事調停、労働基準監督官による助言・指導・勧告、都道府県労働局長の助言・指導・勧告、紛争調整委員会によるあっせん・調停、労働委員会によるあっせん・調停・仲裁などがあります。

2 使用者側の対応

労働紛争を解決する手段の整備が行われ、個別労働紛争も増加してきていることから、一度、労働紛争が顕在化すると、企業の経営に大きな影響を与える可能性があります。
まず、個別労働紛争については、就業規則等社内規程の不備や社内制度の運用の問題に端を発する場合が少なくありません。そこで、労使のトラブルを防止するために、社内規程を整備し、人事記録の管理等社内制度の運用を適切に行うことによって、トラブルの発生を可能な限り事前に防止する体制を構築することが重要です。当事務所では、豊富な実務経験や最新の法令・判例をふまえつつ、適切な社内体制の構築をご提案いたします。
一度、労働紛争が発生した場合は、可能な限り迅速に紛争を解決することが重要となります。当事務所は、訴訟対応等を行う他、紛争解決手段の選択・解決の指針に関する助言等紛争初期の段階からも迅速な解決に向けて最適な助言を行います。

3 労働者側の対応

使用者側から不当な行為を受けた場合、労働者としては是正のために様々な手段を選択することが可能です。最近では、労働審判という労働者側にとって使いやすい強力な制度も設けられています。
ただし、それぞれの手段にはメリットとデメリットがあり、個々の労働者の置かれた状況によって最適な手段が変わってきます。また、それぞれの手段において自己に有利な結果を得るために収集しておくべき資料や証拠も検討しておく必要があります。
使用者の対応について疑問を感じた場合、今後取り得る対応について、早期に専門家に相談をしておくことが非常に有効です。もちろん、現に不当な対応が行われた場合は、専門家に相談して、直ちに対応策を講ずることが重要です。